ロービジョン・ブラインド川柳コンクール

ロービジョン・ブラインド川柳コンクール

受賞作品決定

平成29年12月1日から平成30年1月30日に公募いたしました「ロービジョン ・ブラインド川柳コンクール」は、おかげさまで総数1970句と多数のご応募をいただきました。
厳正な選句の上、100句の入選作品とその中から最優秀賞・各部門賞・NEXTVISION賞が決定いたしました。

受賞作品

最優秀賞

死ぬまでに
妻とやりたい
ニラメッコ

名前:山本進(ロービジョン・男性)

部門:見えにくさを感じている方部門

解説:死ぬまでに見えたらいいな妻の顔。死ぬまでにもしもこの眼に光が戻ったら、妻ともう一度ニラメッコをやりたいな。ニラメッコしましょ。もしも光が戻ったら。

講評:視力に自信がないから「ニラメッコ」はできない。諦めているのだが、視力が改善されたら外国旅行なんかじゃなくてニラメッコをしたい。そんなごく普通の暮らしに幸せを感じる。愛妻ぶりが微笑ましく、軽妙なタッチながら哀感もありお見事。

部門賞

サングラス
決まってるけど
今は夜

名前:すなふきん(その他・女性)

部門:サポーター部門

解説:暗闇のサングラス、気になる方もいるようです。

講評:サングラスをかけた人から「似合ってますか」と問われて、「決まってますよ」と応えた。言った後で、「でも今は夜ですが」と付け加えて互いに笑い合った。光の判別が難しい方がかけていらしたのかもしれないが、会話の楽しさが伝わってくるね。

部門賞

秘密事
何でも知ってる
盲導犬

名前:富士ハーネス大(訓練指導員・男性)

部門:メディカル・トレーナー部門

解説:盲導犬と歩いている人は、何でも盲導犬に話しかけているのをよく見ます。嬉しい事や悲しい事も。時には愚痴を言ったり。盲導犬は他人に言う事なく、笑顔で聞いています。

講評:盲導犬は最良の伴侶である。職業上知り得た個人情報を外部に漏らさぬことは、医療従事者と同じである。この句には盲導犬と飼い主の並々ならぬ信頼関係が描かれ、最大の理解者である盲導犬への愛情と感謝の気持ちも表現されている。

部門賞

危ないと
言ってるあなたが
お邪魔です

名前:川口育子(ロービジョン・女性)

部門:見えにくさを感じている方部門

解説:自分や子供が杖にぶつかりそうになっての危ないは毎回不愉快です。危ない危ないと言われ続けるとへこみます。物事どちら側からみるかで言い方って変わりますよね!

講評:こんな人いるね。「静かにして」と叫んでいる人が一番うるさかったりする。弱者への無理解は至る所にありテレビでも音声同時通訳は殆どない。「ご覧の地域が晴れる見込みです」なども腹立たしいね。相手の立場に立つ大切を教えてくれる作品。

NEXT VISION賞

だれにでも
未来とやらは
見えにくい

名前:金子あつし(ロービジョン・男性)

部門:見えにくさを感じている方部門

解説:視覚障害の有無に問わず、未来は見えにくいもの。だれもが生きづらさを抱えうる時代だと思い、詠みました。

講評:未来がくっきりと見えている人はいないだろう。誰もが今を生きて未来に向かって着実に歩んでいる。明るい希望を抱きながらも反面見通せないことからの不安も誰もが感じている。くっきりと見通すことができないことで今を生きる活力や喜びが湧いてくるに違いない。未来への展望を開くための大切な「見にくさ」を教えてくれる作品。